The Music Of Jerry Toth 『Tell Me Now』LP 1969年作

Jerry Tothと言えばCTLが誇る著名な作編曲家兼フルート・サックス奏者ですが、カナダ産

Soft Rockファンからすれば男女混声ハーモニーが最高の70年作『Moment Of Love』が有

名ですよね。コーラス物の「Let’s Go To The Country」や「It’s Over」よりも、大人向け

な洒落たアレンジが光るインスト・ナンバー「How I Think Of You」を好む方にはこちらの

アルバムをおススメします。

インストとスキャット・ナンバー(1曲のみヴォーカル曲あり)がちょうど半々ずつ収録されて

いて、スキャットと言いましても風通しの良い「そよ風スタイル」ですので、メインとなる

のはむしろジャジーなアレンジや軽快なリズムで楽しむインストの方。中でもJerry Toth本

人も参加したブラス・セクションやオーケストラなどは、ハイ・レベルな演奏が大変素晴ら

しく、心を奪われる瞬間が多々あり、そこにふわっとしたスキャットが入ると、それこそこ

の上ない至福のひと時。言わばSoft Rock系のイージー・リスニング作品という感じです。

A面冒頭のタイトル曲「Tell Me Now」は、The Gossipsという女性コーラス隊によるヴォー

カル入りのナンバーで、これは以前紹介させて頂いた『CTL Sampler』というカナダ産のコ

ンピ作品にも収録されています。で、この1曲のみアルバム内で異色というかコーラス物で若

干浮いた感じになってまして、そのおかげで(?)ややトータル性に欠ける部分も否めません

が、コーラス好きは「Tell Me Now」、スキャット~イージー・サウンド好きはそれ以外

の曲を、という楽しみ方が出来るアルバムでもあります。

アルバム内容

今作は両面共に6曲ずつの計12曲収録されてます。Jerry Tothのオリジナル作品「Tell Me

Now」を除けば全てカバー・ソング。The Beatlesを始めThe 5th Dimension、Cashman,

Pistilli & West、Jimmy WebbやBurt Bacharachなどのポピュラー作品を中心に、映画やミ

ュージカルからのテーマ・ソングなどをカバーしており、耳馴染みの楽曲が多く立ち並ん

でいるのは嬉しいところ。以下、収録曲になります。

Side-1

1 「Tell Me Now」・・・Jerry Toth

2 「Make Me Rainbows」・・・Bergman / Williams

3 「To Wait For Love」・・・Bacharach / David

4 「Here’s That Rainy Day」・・・Burke / Van Heusen

5 「That Worst That Could Happen」・・・Jimmy Webb

6 「But For Love」・・・Cashman / Pistilli / West

Side-2

1 「The Importance Of The Rose」・・・Becaud / McKuen

2 「It’s A Great Life」・・・O’Hara / McReynolds

3 「Aranjuez , Mon Amour」・・・Joaquin Rodrigo

4 「Odd Couple Theme」・・・Cahn / Hefti

5 「The Fool On The Hill」・・・Lennon / McCartney

6 「I’ve Got My Eyes On You」・・・Reed / Rae




タイトル曲の「Tell Me Now」はやはり何度聴いても最高!Soft Rockの重要なアイコンであ

る高揚感あるメロディは天まで昇る勢いでウキウキしますし、何より明るくポップなサウン

ドが魅力的。まだまだ知名度の低い曲ですが、大プッシュしておススメします。

さぁ、2曲目以降が今作の留意して聴いて頂きたいところであり、Jerry Tothの腕の見せ所で

もあります。ボッサ・メローの「Make Me Rainbows」から始まり、Bacharachらしい流麗

なメロディが光る「To Wait For Love」、甘美なジャジー・ボッサ「Here’s That Rainy

Day」、ヴォーカルなしの方がずっとメロディの良さが分かる「That Worst That Could

Happen」、Herb Alpert風の「But For Love」と名曲の嵐。B面に入っても軽快なリズムで

聴かせる「The Importance Of The Rose」、Karen Marklingerでお馴染みのグルーヴィ

ー・チューン「It’s A Great Life」、アコギの音色が美しいドラマチックな「Aranjuez ,

Mon Amour」、洗練されたホーン・セクションが冴える「Odd Couple Theme」、ジャジ

ーでお洒落にアレンジした「The Fool On The Hill」、透明感あるスキャットが美しい

「I’ve Got My Eyes On You」と、好カバーのオンパレード。では、アルバム全体のMixで

是非ご視聴ください!

最後に

Recording SupervisorにJohnny Burtの名前が・・・!

やはり彼が参加している作品にハズレないみたい。もうちょっと発掘してみようかな~