Ray Lefevra 『Little Brother』LP 1978年作

米・テネシー州の州都ナッシュビル出身のSSW、Ray Lefevra。全4作品リリースされてま

すが、今回紹介するのは彼がまだ若干18才だった頃の1st Album。同じくナッシュビル出身

のRandy Goodrumがキーボード全般の演奏とアレンジを担当しており、AORファンの方な

らご存知の方も多いでしょう。生粋のクリスチャンであり、CCMのパイオニアと呼ばれる

Randy Matthewsがアレンジ兼プロデュースを務めてます。裏ジャケに書かれた文面を読ん

でいると、どうやら彼が見出したアーティストのような感じが見受けられました。二人共ユ

ダヤ教なので宗教的な繋がりなのでしょうか。まぁ、そんなことはどうでも良いんですが、

今作はSoft Rokファンには絶対見逃せない曲が収録されているのでご紹介します。

アルバム内容

今作はA面に4曲、B面に5曲の全9曲の収録。2分にも満たない曲や長くても4分半くらいと、

この年代の作品にしては全体的にヴォリュームは少ない方です。SSWということで全曲Ray

さんのオリジナル・ソングです(共作3曲含む)。気になるサウンドについてですが、半数以上

の曲はややハード目なRockやニュー・ウェーブぽいサウンド。その上、しゃがれた声でミッ

ク・ジャガー風の粘っこく気怠い歌い方が特徴的。まるでSoft Rockとは懸け離れたサウン

ドなんですが、アルバム内の数曲では、高音部の歌声で涼し気に優しく歌い上げ、しかもメ

ロディも甘く・ソフト、加えて美しいハーモニーまで聴かせてくれるのです!まるで別人!

どうやったらこんな豹変できるのか本当に摩訶不思議。何はともあれ、Soft Rockファンな

ら必聴です! 以下、収録曲です。

Side-1

1 「What Is A Christian ?」

2 「Living By The Spirit Of Love」

3 「Hard Times」

4 「Forgive Them」

Side-2

1 「Little Brother」

2 「Fly With Me」

3 「Because Of Your Love」

4 「Another Chance」

5 「Ask Him」




冒頭「What Is A Christian ?」には思わずPaulの「Good time Coming」を思い出してしま

いました。その後はパンク風に曲調が変化していきますが、後半に見せる多重録音によるコ

ーラス・ワークはなかなか聴き応えあり。続く「Living By The Spirit Of Love」は、伴奏

がアコギのみのフォーキー・ポップな1曲。シンプルな音作りで素敵です。

3曲目「Hard Times」は爽やかなWest Coast Rock風のサウンドですが、ミック・ジャガー

風の歌い方が台無しにしてしまってます。がっかりですね。A面ラスト「Forgive Them」も

頂けない。ギター音を掻き鳴らしまくってます。Rayさんも喉に悪そうな歌い方してます。

B面に入りますと、ハードロックバンドのバラードの様な「Little Brother」で幕を開けます

。またしゃがれ声です。これもごめんなさい、聴いてられないww。

3曲目の「Because Of Your Love」はややカントリーを思わせるポップ・ソングですが、

歌声がどうしても受け付けませんね。続く4曲目「Another Chance」も酷いシャウトの連続

でゲンナリ。

ゆいさんのおススメ

まずはSide-2の2曲目「Fly With Me」。

とんでもなく清々しく爽やかなサウンド、透き通ったハイトーン・ヴォイスとフレッシュな

コーラス、正にSoft Rockに必要とされる要素が並走し絶妙に溶け合っています。耳の肥え

た方なら出だしのフレーズだけで名曲の予感は感じるハズ!50秒辺りからのCメロでは、タ

イミング良くコーラスが重なり、その上甘いメロディで疾走する展開は想像以上の爽快感。

もう1曲はアルバムのラストを飾る「Ask Him In」。

こちらも「Fly With Me」と同路線のSoft Rockナンバー。たった1分40秒ながらも、しっか

りとした構成になっていて、前奏なしのコーラスからの始まり方やエンディングの締め方な

ども実にSoft Rock感覚に満ちています。大分がっかりさせられた他の曲のことなど吹っ飛

んでしまう程に素晴らしい。

最後に

こういったSoft Rockin’な名曲が潜むアルバムもまだまだあるんですね。発掘の旅はまだま

だ続きそうです。では、良い一日を!