Radio Canada International『A Canadian Christmas 』LP 1980年作

カナダ産Soft Rockの最高峰と称される大傑作盤。

このプロジェクトは、

カナダのジャズ界隈でシンガー兼トロンボーンニストとして活躍していたBob Hamperが

「仰々しい豪華なストリングスに真新しいポップなクリスマスソングを作曲し

そこに最強のコーラス隊を招いたらどんなに素晴らしいだろう!」

と思いついたのが事の発端。

すぐに彼は実力派コーラス隊を呼び集め、

The Boss Brassで既に国際的に認知され、

カナダ合奏団の裏の中心人物と評されるRob McConnellを

アレンジャーとして指揮を任命します。

そしてこのプロジェクトは

CBCの放送網である「Jazz Radio Canada」の優遇を受け

Radio Canada Internationalとの共同でラジオ放送されました。

こういった、お試し企画盤的なアプローチの仕方は

当時のCBCに代表されるカナダのレコード・ラジオ絡みの事情を顕著に物語っていますね。

即席プロジェクトとはいえ、これだけの完成度を誇ったアルバムを制作できたのは

実力のある面子がこぞって参加したのが大きいでしょう。

クレジットを見るだけでクラクラ目まいがしそうです。

まずドラムにTerry Clarke

キーボードにJimmy Dale

ピアノにDoug Riley

トランペットにGuido Basso

そして一番気になるコーラス隊のメンバーは

The Laurie Bower Singersや

The Mutual Understandingのコーラス隊を指揮したLaurie Bower

Hagood Hardy & The Montageの女性シンガーLynne Mcneil

The Mutual Understandingの女性シンガーPatty Van Evera

Free DesignのChris Dedrick

そしてプロジェクトの発案者のBob Hamper。

要約すると、

70年代初期~中期にかけて圧倒的なハーモニーで実力のある

カナダ産Soft Rock界のコーラス隊。と

カナダで最もポピュラーなジャズ合奏団の一つである

Rob McConnell & The Boss Brass。

そして国境を越えたカナダのコンポーザー達による

書き下ろされたばかりの飛び切りポップなクリスマスソング。

この三つの要素が最高な形で発揮された強力なアルバムなのです。

実際に、上記の要素が上手く融合された楽曲群を視聴ください。




如何でしたか?ポップ且つジャジーな情感に満ちたサウンドがとても楽しめますよね。

私の読みでは、前年(1979年)にリリースされたJohnny Burtの『A Christmas Wish』が

火種になっているのではないかと。

Stephanie TaylorやThe Laurie Bower Singersのメンバーや

今作でも参加しているMontageのLynne McCneilだけでなく

あのVern Knnedyがコーラス兼コーラスディレクターとして参戦してます。

『A Canadian Christmas 』の様な豪華で華やかなイメージとは違い

クリスマスソングといえどもやや趣を異にすのは、洗練されたエンヤを先取りした様な

完璧なコーラスワークが楽しめる大人なSoft Rockを感じさせるからでしょうか。

何はともあれ、両作共に腕利きによって制作された対を成す作品として

捉えても良いんじゃないでしょうか?