Michael Gonzales 『Fire In My Soul』LP 1980年作

本日紹介するのは、米・カリフォルニア州ロサンゼルス出身のCCM系SSWであるMichael

Gonzalesの1st Album。同じくLA出身でJazz・R&B界隈で活躍する作編曲家兼ミュージシ

ャンのDavid Diggsがプロデューサとして迎え入れられた今作は、AORの名盤として高い評

価を得ており、あの中田利樹氏を唸らせただけあり、捨て曲一切無しの充実盤になってます

。内容の良さだけでなく、見栄えする美しいジャケットの良さも人気な理由の一つとして挙

げられます。よく見てみると、暗雲が垂れ込める中、Michael Gonzalesが指から雷を放出す

るという離れ業を披露しており、何を表現したいのかが正直分かりづらい。こちらの想像力

を試されている気がしないでもないですが、何となくJeff Grosserの『A Part Of Me』の

ジャケと似ていますね。

Jeff Grosser 『A Part Of Me』

で、何故本盤を紹介するに至ったかと言いますと、実はつい最近ヤフオクのお客様からの

ご要望で代わりに入手した次第でありまして、久しぶりに聴いてみたら意外とイケるではな

いか!と思ったからなんです。

私がこのレコードの存在を知った時には既に中田利樹氏のCool Soundから2in1という形で

CD化されていて、AORは本腰を入れて聴いていた訳ではなかったのでつい楽してCDで済ま

せていました。今回初めてアナログ盤を手にして聴いてみたところ、やはりレコードならで

はの音の渥美清(厚み)と言いますか、どこか暖かみのあるサウンドを感じ、CDとはまた違っ

た印象を受けました。こんなことを申しますと、ラディカルなCD派の方々から非難を浴びそ

うですね・・・へへへ( ´∀`)

まぁ、そんな訳でアルバムの紹介をさせて頂きます。

アルバム内容

今作はA面5曲、B面4曲の全9曲収録。Michael Gonzalesによるオリジナル・ソングが7曲

と、元ChicagoのBill Champlinの1st Album『独身貴族』から「Love Is Forever」、そし

てプロデューサーのDavid Diggsが以前在籍していたGood NewsというCCM系のグループ

から「Wait For The Day」と、2曲カバー・ソングがあります。

で、気になる点と言えば、AORというと間奏のギターとかが聴き所だったりして1曲の長さ

が5分以上くらいの印象でしたが、今作に収録されてる楽曲のほとんどが2分以内に収まって

おり、一番長い曲でも3分20秒と非常にコンパクトな楽曲編成になっています。しかも80年

作という割にはシンセや打ち込みドラムなども使用せず、感じとしては70年代後半辺りを匂

わすサウンド。もちろん締りの良いボトムと洗練された安定感ある演奏などはモロAORなの

ですが、メロディもキャッチーで聴き易い上にサウンドは爽やかなので、Soft Rockファン

にも気軽に聴けるのかなぁ、なんてと思ってます。

Side-1

1 「Paradise」・・・Michael Gonzales

2 「On Judgement Day」・・・Michael Gonzales

3 「My God Above」・・・Michael Gonzales

4 「We Will Meet Again」・・・Michael Gonzales

5 「Eternity」・・・Michael Gonzales

Side-2

1 「Love Is Forever」・・・Bill Champlin

2 「By The Jordan」・・・Michael Gonzales

3 「God Given Love」・・・Michael Gonzales

4 「Wait For The Day」・・・David Diggs / Erick Nelson

Personnel

Lead Vocals・・・Michael Gonzales

Keyboards・・・David Diggs

Guitars・・・Bud Nuanez、David Diggs

Bass・・・Kenny Wild、Dennis Belfield

Drums・・・Willie Ornelas

Percussion・・・Michael Gonzales、David Diggs

Trumpet & Flugelhorn・・・Steve Madaio、Ron King

Saxophones・・・Jim Coile

Trombone・・・Bill Reichenbach

Background Vocals・・・Bob Carlisle、Joyce Everson、Shawn Engemann、Michael

Gonzales、Karen Wright、Millie Juarez




冒頭1曲目「Paradise」は、Michaelの優しい歌声が胸に沁みるメロディアスでポップな曲調

の前半と、ボトムをキープしつつ渋いギター&ピアノのソロを聴かせる後半に分かれてます

。どちらも聴き応えありますね。続く「On Judgement Day」でも同様の構成になっていて

、メロー・ミディアムな前半とホーン・セクションのソロが登場するややファンキーな後半

に分かれてます。このモダンなリズム感と軽妙さがとても心地良いですね。3曲目「My God

Above」は個人的ハイライトということで後述します。4曲目「We Will Meet Again」では

哀愁感満点のメロー・バラード。スウィートなメロディをスウィートな歌声で歌い上げるの

ですから、上質この上ない出来です。ラスト「Eternity」では一転、AORなロック・ナンバ

ー。ここでも甘い歌声を響かせてますね。後半のアドリブ・ライクなヴォーカルが最高!

B面に移るとBill Champlinのカバー「Love Is Forever」で幕開けです。Bill氏とは声質・歌

唱スタイルがとても似てますね。ただMichaelさんの方が爽やか感が高めかな。続く

「By The Jordan」は、アップ・テンポなポップ・ソング。こういった気休めになる軽めの

曲が入ることでアルバム全体のバランスもグッと良くなりますね。3曲目「God Given

Love」はRuss Ballardが書きそうなバラード。前半はピアノとベースのみの静かな伴奏から

歌いだし、中盤から後半に掛けてギター・コーラスが入り徐々に盛り上がってきます。ステ

キな曲です。ラストの「Wait For The Day」は軽妙なリズムと清潔なサウンドが気持ち良い

爽やかAOR。中盤から女性とヴォーカルを分け合ってますが、一体誰なのでしょうか?瑞々

しくなかなか良い歌声してます。

ゆいさんのおススメ

Side-1の3曲目に収録された「My God Above」が特に素晴らしいのでおススメ。魂を揺さ

ぶるプリミティブなメロディと、時折ハスキーさが見え隠れするMichael Gonzalesのスウ

ィート・ヴォイスがタマラなく良いです。

最後に

アナログ盤で聴けて良かったですね。CDで聴いてた時は若干素通り気味だったので、良さを

再確認できたという意味でも大いに収穫有りでした。ヤフオクのOさんありがとう!

ということで、2ndの『Mountaintop』が入手出来たらまた紹介します!