Harry Betts Orchestra & Chorus 『Love Affair』LP

ニューヨーク生まれ、カリフォルニア州フレズノ育ちのHarry Bettsは、

トロンボーン奏者兼作曲家であり、数々の映画音楽を手掛ける有名な音楽家です。

元々はジャズ系トロンボーン奏者として、1950年代初期にUSジャズ界の

巨匠Stan Kentonのオーケストラで演奏兼アレンジャーをしていたそうです。

その後の60年代中期からはハリウッドでTVや映画、例えば「A Swingin’ Summer」、

「The Big Mouth」や「The Fantastic Plastic Machine」などの映画音楽の

サントラなどに関わる仕事が多くなりこれは80年代まで続きます。

そんな彼が自身のコーラス隊とオーケストラを集め

Jackie Millsをプロデューサーに迎えて制作に取り掛かったのが今作になります。

Jackie Millsと言えばSoft Rockファンにはお馴染みの

Bobby ShermanやThe Brady BunchそれからAndy & David Williamsなどの

プロデューサーとして知られてますね。

ということは、今作における期待値はおのずと上がってきます。

さて、カバー曲で構成された今作の気になる内容ですが。

メロー、グルーヴ、スウィングするサウンドに

何でも歌いこなす息の合った男性コーラス隊と

ポップでエレガントなハリウッドオーケストラとの融合で、

ただのカバー集で終わらせない素敵な作品であります。

大半を占めるのはスローなメローバラード。

印象に残るのはソフトで格調高いハーモニー。

冒頭からラストまで流れるように続いていく美しい楽曲群には感嘆させられます。

今回は特に素晴らしい3曲を視聴して頂きましょう!

Side-A 2曲目「The Miracle of Spring」。

ボサノヴァ・サウンドに乗せた耳なじみのある美しいメロディと

ソフトなコーラスが聴く者を魅了する。甘美な世界へと自然と引き込まれます。




そして続くSide-A 3曲目「This Heart of Mine」。

The Morgan-James Duoを彷彿させるラテン・ビートに乗った高速ジャズが華麗に

展開されていく。0:26秒~一気に加速して0:37秒の「This Heart of~♪」の

ハモりの絶妙なことこの上なし。正に即死級トラック。

その興奮冷めやらぬ中Side-A 4曲目「An Affair To Remember」でまたメローに。

「The Miracle of Spring」と同系統の曲ではありますが、優しいメロディに

美しいハーモニー、甘美なサウンド・・・Soft Rockの美学がここにあります。

この曲が個人的にはハイライト。もう何度聴き返したことか・・。

偶然にも名曲が3曲続いたこのA面の流れは、ソフトロックの歴史において

永遠に語り継がれていくでしょう。

もちろん、B面にもクオリティーの高い素晴らしい楽曲が並んでます。

Soft Rockファンに100%オススメの作品です。

明日は、Harry Bettsのシングルをご紹介します。では、また。