Gabrielle Bugeaud 『Positively…』LP 1979年作

端正な顔立ちをしたカナダ出身の美人女性シンガー。その名はGabrielle Bugeaud 。

まだ一般的にはあまり知られてないかもしれませんが、Richard Steppの2nd Album

にBacking Vocalとして、あのJudy Singhと共に参加していました。

1981年作『S.T.』

このアルバム参加の6年後に当たる1987年に、彼女は結婚をして性がBujoldに変わり、

翌年の2nd Album「Seule à rêver」からの名義はGabrielle Bujoldになります。

このアルバムからシングル・カットされた3枚の7inchが全てケベックのラジオチャートで

トップ20を飾るという好成績も残し、アルバムもめでたくCD化されAmazonの

デジタルミュージックでも手軽に購入できるようになってます。

1988年作「Seule à rêver」

今回紹介するのは、彼女が結婚する以前のGabrielle Bugeaud名義で制作された

1st Solo Albumです。AORの名盤として知られていますが、現在でもあまり見かけない

希少価値の高いレコードで、この盤を取り上げている方も少ない様でしたので

紹介してみようと思います。まずは彼女の経歴から始めましょう!

生い立ち~下積み時代

カナダのアルバータ州エドモントン出身のGabrielle Bugeaud は、音楽一家の家庭で

育ち、幼少期から大勢の人の前で演奏をしていたそうです。彼女は家庭環境の影響

により、カナダ西部出身にも関わらず英語とフランス語を操るバイリンガルです。

地元カナダで歌手として生きていくに当たり、2つの言語で歌えることは

もちろん活動の幅やチャンスも増えるということで、彼女はフランス語でも積極的に

歌い、十代のうちから色々なフェスティバルやイベントで人前での演奏を続けて

経験を積んできました。

裏ジャケにパフォーマンスしていた時の写真が貼り付けてありました!こちら↓

 

アルバム制作に至るまで

Bryan AdamsのマネージャーであるBarry Allanが、バーで唄っていた当時19歳の

Gabrielleを見出します。彼は彼女にレコーディングの時間を設け、そこで制作された

初期のデモが評価されて、エドモントンのインディーレーベルQuiddityと正式に

契約を結びPrestige Productionsを通じて販売が決定権を有します。彼女は早速、

自分自身でバックミュージシャン達を集め、厳選してメンバーを揃えます。

ドラマーBrian Newcombe、ギタリストTrevor Dunn、ベースTom Doran(ベース)

その他多数。そしてエグゼクティブ・プロデューサーにMaurice Fritz。アレンジに

George Blondheim。この2人にGabrielleを加えた3人でプロデュースを担当します。

こうして満を持して制作され、1979年に発表されたのが今作『Positively…』です。

内容とサウンド

今作は片面5曲ずつ計10曲されています。曲名と作曲者名を眺めていたのですが

恥ずかしながら知っている曲がほとんどありませんでした。Kenny Logginsの

「Wait A Little While」とRighteous Brothersの 「Unchained Melody」以外は

カナダの駆け出しのコンポーザーによるものか(?)、申し訳ないのですが詳細はよく

分かりません。ただ、全体のサウンド的には、AOR~ポップ・ヴォーカル系作品と言え

ます。アップテンポの曲からバラードまで様々なタイプの楽曲が収録されてますので、

飽きずに最後まで聴けます。面白い点は、Gabrielle嬢の歌声を聴いているとリズムとか

韻の踏み方がシャンソンなんですよね。フランス語で歌う「The French Song」や

「Bonsoir」などは正にその典型。French Pop好きとかに受けは良いかも。

そして今作の最大の聴き所はやはり、Gabrielle嬢の若々しく輝きを放った歌声です。

音域がとてつもなく広くドスの効いた低い声から、かなりキーの高い高音まで縦横無尽に

歌いこなします。

おススメ曲

ハイライトはタイトル曲「Positively」。モロDiane Tell風のキラーAOR。メリハリの

効いたリズム・セクションもキレがあり素晴らしいですが、絶妙なグルーヴ感と

リズム感に合わせてアドリブ・ライクに歌うGabrielle嬢が信じられなくカッコ良いです。




そして、もう1曲Kenny Logginsのカバー 「Wait A Little While」

こちらはオリジナルに忠実なナイスカバーです。

その後のGabrielle Bugeaud 

アルバムに先駆けて先行発売予定だったタイトル曲の「Positively…」はレーベルの予算に

限界があり、残念ながら買い手の手に届くことはありませんでした。

さらに悲運にもアルバムを発表後すぐに「Quiddity」は倒産に追い込まれてしまいます。

その後Gabrielleは、フランス語でも多く歌うようになりステージやショーで演奏を続け

ます。そして前述した通り、結婚をして名字が変わりGabrielle Bujold名義になってからは

完全なフレンチ系ミュージシャンとして、フランス語オンリーで活動をしていきました。

最後に

今作を発表する前の作品としては、1975年にMustardというレーベルから

「We Stopped Singing Our Song / Come Stay Awhile」というシングルと

1976年にはCBC Radio Canadaから4組のアーティストから成るコンピレーションアルバム

に参加してSoft Rockファンにも好まれそうなサウンドを披露してます。

4曲のみの収録ですが、興味のある方はこちらからどうぞ!