Friends 『S.T.』LP 1973年作

もしSoft Rock感120%のアルバムを聴きたいなら、とりあえずこれを聴きましょう!

Alan Clark不在のThe HolliesとThe Beatlesを足して2で割ったようなサウンドで、ビート

の効いたリズムに乗せる可愛いコーラスが特徴的。そして一番はメロディでしょうか。

とにかく甘くキャッチーなポップ・ソングのオン・パレードと言った感じで、胸キュン度

が半端じゃないんです。なので心臓の弱い人は注意が必要ww。

Vanda誌でCotton, Lloyd & Christianがゴリ推しされてましたけども、何故かFriendsは紹

介されてませんでしたね。やっぱりマイナー系の良い盤は秘密にしておきたかったのでしょ

うか?Cotton, Lloyd & Christianのやや洗練されたSoft Rockサウンドに対して、こちらは

60年代のビート・グループの延線上にあるサウンド志向なので、ジャンル解釈の違いで(?)

除外されてしまっただけかもしれませんが・・・

何はともあれ、知らない人もいらっしゃるかもしれないと思いまして、今回ご紹介させて頂

くことにしました。メンバーについては皆さんソフロ界の有名人なので説明不要かと思いま

すが、一応さらっと3人のプロフィールも載せておきます。

メンバー紹介

Michael Lloyd 

本名Michael Jeffrey Lloydは1948年11月3日、米・ニューヨーク生まれの作曲家、アレンジ

ャー、プロデューサー、ミュージシャンで、十代から本格的に音楽活動を始めホットロッド

系のガレージ・バンドThe New Dimensionsや、クラスメートのDanとShaunのHarris兄弟

で組んだThe Rogues、The Laughing Wind、The West Coast Pop Art Experimental

Band。さらにSmoke、October Country、Friends、Cotton, Lloyd & Christianなど、多く

のバンドを結成して意欲的にミュージシャンとしての活動をしつつ、The Osmondsや

Shaun Cassidyなどのアイドル系ポップ・スターのプロデュースも行うようになり、Mike

CurbがMGM Recordsの社長に就任した際に、当時20歳のLloydがA&Rの担当副社長に。

Soft Rock系の楽曲提供やプロデュースをしているので、今後も度々紹介することになりそ

うです。

Darryl Cotton

本名Darryl Grant Cottonは1949年9月4日、豪州アデレード生まれのSSW兼テレビ俳優。

60年代に後にLittle River Bandの主要メンバーになるBeeb BirtlesとZootというポップ・ロ

ックバンドを結成。その後Rick Springfield、Rick Brewerの2人が加入し4人組バンドに。

Zoot解散後の1972年にイギリス・アメリカと旅行に行ったそうですが、もしかしてその時に

Michael Lloydに出会いFriends結成のきっかけになったのかな?と勝手に予想。Kipnerが

脱退した後もCotton, Lloyd & Christianで作曲とヴォーカルで貢献し、その後はバッキング

・ヴォーカルをメインに活動しながら、70年代後半にはテレビ業界に進出して俳優としても

活躍するようになります。

Steve Kipner

アメリカで生まれ育ったオーストラリア人のSteven Alan Kipnerは、Michael Lloydと同じ

く若くして多数のグループでミュージシャンとして活動。Steve And The Board 、Steve &

Stevie、Tin Tin を経てFriendsへ。Skybandという新設バンドを結成するために脱退しま

す。そして1979年には待望のSolo Album『Knock The Walls Down』をリリース。その後

Olivia Newton-Johnの「Physical」を筆頭に、Alan Sorrenti、Dan Peek、Chicago、

Player、Airplayなどに楽曲提供してソング・ライターとしても非凡な才能を余すことなく発

揮させていきます。

  



アルバム内容

Side-1

1 「Glamour Girl」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

2 「She Knows」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

3 「Would You Laugh」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

4 「(Won’t You) Reach Out」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

5 「Applecart」・・・Steve Kipner / Peter Beckett

Side-2

1 「Gonna Have A Good Time」・・・Vanda / Young / Cotton / Lloyd / Kipner

2 「Deep River Blues」・・・Cotton / Lloyd / Kipner / Groszmann

3 「Catch Me, I’m Falling」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

4 「I’ve Known You So Long」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

5 「Moonshine」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

6 「You Are My Music」・・・Cotton / Lloyd / Kipner

A面1曲目はオープニングに相応しいキャッチーな胸キュン・ポップナンバー。3声のハーモ

ニー、開放感のある甘いメロディ、程よいビート感、2章節目からのパッセージ・コーラス、

ブンブン跳ねるベース、後半のハンドクラッピンなど、正にThe BeatlesとThe Holliesの良

いとこ取りした最高の内容です。

続く「She Knows」は打って変わってヘビーなロック・ナンバー。エコーを効かしたマイク

でシャウトしまくってパワフルさをアピール。これは飛ばしてしまって良い曲ですねww。

そして今作最大の名曲が3曲目の「Would You Laugh」。全然ひねりもなく後半はサビをリ

ピートしているだけなのに、何故か胸がグッと締め付けられるのは、メロディラインが尋常

じゃなく美しいから。3人の共作となっていますけども、このメロディ・コード進行は間違い

なくSteve Kipnerによるもので、Tin Tin路線の究極形がこのFriendsで体現されているんで

す。洒落たピアノ・ソロで終わるエンディングも素敵。

4曲目「(Won’t You) Reach Out」はPaulが書きそうな甘~いポップ・バラード。そしてA面

ラストは軽快なポップ・ソング。こちらもThe Beatlesぽいフレーズが随所で見られます。

ちなみにこの曲は、Playerのメンバーであり「Baby Come Back」も作曲したPeter

BeckettとSteve Kipnerの共作。

B面に移りましょう!1曲目「Gonna Have A Good Time」は、豪産ロック・バンドThe

Easybeatもプレイしたロック・ナンバー。ハード目なサウンドは彼らには合わないんです

が、3人共元々はロック・バンド出身ですからね。これも飛ばしてOK!

2曲目「Deep River Blues」はオールド・タイミーなポップ・ソング。このキャッチーさ、

ブンブン唸るベース、マイナー調のメロディなど本当に素晴らしいの一言。

3曲目「Catch Me, I’m Falling」は聴き易いバラード。「Would You Laugh」と比べるとや

や見劣りしますが悪くない出来。続く「I’ve Known You So Long」は、これまた名曲の登

場です。The Beatlesを思わすフレーズを見つけるたびにニヤリとさせられます。5曲目

「Moonshine」はち切れんばかりの甘いポップ・ナンバー。モロThe Holliesサウンドで笑

えます。サビの3声コーラスがカッコ良いです!ラストはThe Beatles風のバラード「You

Are My Music」で幕を閉じます。

最後に

似たり寄ったりな曲も中にはありますが、3人共脂の乗り切った時期ということもあり、

楽曲自体はとてもクオリティが高く、Soft Rockファンのハートを鷲掴みにするには十分過

ぎる程の内容です。特に初期のThe Holliesサウンドが好きなら100%気に入って頂けると思

いますので、是非チェックしてみてください!では、今日も良い一日を(@^^)/~~~