Candlewick Green 『What Kind Of Songs』LP 1974年作

英・リバプール出身の5人組ポップ・グループ。当時、大人気TV番組の一つであった素人参

加型のタレント発掘番組『Opportunity Knocks』に出演して、見事に合格します。この番組

は、いわゆるタレントの登竜門的なもので、過去にMary Hopkinを輩出したことで知ってい

る方もいらっしゃると思います。彼らは、合格すると同時に即Deccaとの契約をしてレコー

ド・デヴューします。1st Single『Doggie』では、何と7つ以上の複数のレーベルからリリ

ースされました。これだけで、如何に『Opportunity Knocks』の影響力が絶大かが良く分

かります。それで、注目したいのは2nd Single『Who Do You Think You Are?』。Soft

Rockファンならお馴染みの曲ですよね。この曲はJigsawのDes DyerとClive Scottの共作

で、JigsawやBo Donaldson & The Heywoodsが74年のリリース。彼らは一足先に73年に

  

先行リリースして空前の大ヒット!UK Singles Chartで最高21位を記録して、一躍彼らの名

が世間に知られるようになりました。このヒットを機に70年代中期頃までは、Jigsawの作曲

コンビScott & Dyerからの楽曲提供や、Jigsawのカバーを演奏したりしていて、実際にリー

ド・ヴォーカルTerry Webbのハイトーン・ヴォイスもDes Dyerに近い声質ということもあ

り、Jigsawの弟分的なグループとして期待されていたようです。しかしながら、それ以降は

アルバムもシングルも共に売れず飛ばずで人気が低迷。結局72年のデヴューから80年迄に

3枚のアルバムと8枚のシングルを残して、彼らの黄金時代はあっけなく幕を閉じます。

その後は、細々とライヴ活動していたそうでメンバーを何度も入れ替えながら2000年初頭

まで続けていたそうです。結局、他人の曲でヒットをしたものの、自作曲ではかすりもせず

消えていったグループ。一番ヒットした『Who Do You Think You Are?(貴様、何様の

つもりだ?)』のタイトルがそのまま自分達に浴びせられることになるとは、何とも皮肉な

話ですね。でも丹念に聴いていると、コーラスの効いたSoft Rock的な楽曲がチラホラあ

り、素通りするには勿体なさ過ぎるので、本日から彼らの全アルバム+シングル、そして

未発表音源などについて詳しく紹介していきます。本日は、まず1st Albumからです。

メンバー紹介

まず、今作が制作された時点のメンバーを見てみましょう!

Derek Cleary・・・Guitar、Vocals

Jimmy Nunnen・・・Bass、Vocals

※Jimmyは、ジーザス系British Beat Group「The Witnesses」のメンバー

4曲入りのEPを残して消滅した謎の多いグループですが、こちらのCrossBeatsから

DLもしくはCDの購入ができます。British Beatが好きな方向けですね。

気になる方はYou-Tubeで「Why?」を視聴してみましょう!

 

Terry Webb・・・Lead Vocal

※USに同名のミュージシャンがいるようです。

Alan Leyland・・・Drums

Andy Ball・・・Piano

  

本盤がリリースされる以前のシングルでは、Lennie Cogswellという名のギタリストがメン

バーでした。脱退後の後釜はDerek Cleary。Andy Ballは、この1st Albumの発表後の75年

の秋に脱退。その後は、グラム・ロックバンドMudに加入し、2年間キーボーディストとし

て在籍。晩年はツアーメンバーの一員で参加したりしてるそうです。余談ですが、私はグラ

ム・ロックに一時期熱中していて、勿論Mudも随分とお世話になりました。で、Andyが参加

していた時期の個人的におススメな曲が「All I’ve Got To Give」。この曲のカッコ良さが分

かってくれる人いるかなぁ・・・?話を戻しましょう。Alanが抜け、2nd Album以降は

Dudley Jonesが加入。以降、80年まで同布陣です。



アルバム内容

今作は両面6曲ずつの全12曲の収録になってます。オリジナルはわずか3曲のみで、カバー・

ソングが中心のアルバムになってます。以下、収録曲になります。

Side-1

1 「What Kind Of Songs Are They Writing Now」・・・Parry

2 「You Play (This Lonely Game)」・・・Terry Webb

3 「Everyday Of My Life」・・・Hiller、Lee、Sheridan

4 「Leave A Little Love」・・・Scott、Dyer

5 「I Run For My Life」・・・Terry Webb

6 「Pinball Wizzard」・・Pete Townsend

Side-2

1 「Who Do You Think You Are?」・・・Scott、Dyer

2 「Love’s Not An Easy Game」・・・Cleary

3 「One Thing Can Lead To Another」・・・Findon、Shelley

4 「Lazy Days In The Sun」・・・Nunnen、Keennan

5 「Next Door To An Angel」・・・Greenfield、Sedaka

6 「Help Me Make It Through The Night」・・・Kristofferson

Brotherhood Of Menの「Everyday Of My Life」や、The Whoの「Pinball Wizzard」

Jigsawの「Leave A Little Love」「Who Do You Think You Are?」。The Foundationsを

真似た黒白混合グループPeppermint Circusのヒット曲「One Thing Can Lead To

Another」、Neil Sedakaの定番カバー「Next Door To An Angel」。そしてSammi Smith

で有名なカントリー・バラード「Help Me Make It Through The Night」などなど。

非常にヴァラエティに富んだ選曲内容がとても楽しめますね。カバーの中で目を引くのは

冒頭の「What Kind Of Songs Are They Writing Now」でしょうか?Terry Webbによる

ソウルフルなヴォーカルが聴き応えあるステキなスロー・バラード。おススメです。

では、オリジナルの曲を見てみましょう。まず2曲目の「You Play (This Lonely Game)」

は、The Raspberries「Ecstasy」のギターリフを拝借したポップ・ソング、「I Run For

My Life」はJigsaw風ポップ・バラード。そしておススメなのが、The Witnessesのメンバ

ーだったJimmyとChris Keenanとの共作「Lazy Days In The Sun」。

これはPilotやChris Rainbwに近いサウンドで、個人的には非常に楽しめました。

今回は残念ながら視聴動画は用意しておりません。というのも、以前にこの1st Albumに

収録された曲を一度You-Tubeにアップしたことがあるのですが、すぐに削除されてしまっ

たからです。またアップしても消されるのも時間の問題ですし、アカウント自体なくなっ

ては、ブログも続けられなくなってしまうのでね; アワ((゚゚дд゚゚ )) ワワ!!

なので、Amazon Digital Music(略してアマデジ)で、30秒だけ視聴が出来ますので、そちら

で聴いて頂ければと思います。

※ちなみにクリックできる上記の楽曲はYou-Tubeで聴けます(削除される可能性有)

Who Do You Think You Are?

最近の方々だと1993年のSaint Etienneのカバーや、2001年のOcean Colour Sceneによる

全英シングルチャートで19位のヒット曲となった「Up On The Down Side」の元ネタとし

て知っている人もいらっしゃると思いますが、当時はJigsawThe Heywoods、そして今作

の主役Candlewick Greenと、カバーされています。皆さんはどのヴァージョンが一番好き

ですか?ゆいさんは、学生時代にThe Heywoods(というよりはRick Joswickの歌声)にハマ

っていたこともありThe Heywoodsヴァージョンが好きですね。まぁ、メロディが良いの

でどれも悪くないと思いますけど、メロディと歌声の相性で言えばやっぱりRickさんが断ト

ツかと。今回はCandlewick Greenの紹介なので下記でお試しください。

未発表音源について

彼らの音源はアルバム・シングル含め全くCD化されてませんが、アマデジで今作を丸ごと

DLできます。しかもLP未収のシングル曲や未発表音源も収録されているというファン必聴

の内容。アルバム以外の曲は以下の通り。

「Baby,I’ll Do Anything」

「Same Mistake」

「Hanging Around」

「Come With Me」

※「Come With Me」は1978年のシングルB面に収録されてます。

シングルについては、別で詳しく紹介するので未発表音源についてだけ紹介します。

★「Baby,I’ll Do Anything」

Edison Lighthouseが演りそうなポップ・ソング。キャッチーなメロディは良いが、やや

単調な作り。

★「Same Mistake」

Derek Cleary曰く、この曲に関しては全く知らないとのことでしたので、極初期音源の可能

性ありです。英国風のキレのあるメロディがタマらなく良いですね。William Lyallに似たヴ

ォーカルからもPilotファンは気に入るかも。

★「Hanging Around」

Jigsawのカバー曲。1972年作『Aurora Borealis』に収録されている曲ですね。こちらも

「Baby~」同様のポップ・ソングで素敵な曲です。

最後に

若干Liverpool ExpressぽいB級感漂っている曲もありますが、英国ポップが好きな方なら

気に入るグループだと思います。特にリードのTerryの歌声にコーラス・ハーモニーが上

手く絡むとSoft Rock感溢れるサウンドに様変わりします。シングルのみの楽曲に彼らの

本領発揮しているものが多くありますので、お楽しみに。

明日は2nd Albumの紹介になります! では、良い一日を!