Candlewick Green 『S.T.』LP 1977年作

「Who Do You Think You Are」のヒットと1st Albumの発表を機にライブ・ツアーを行っ

ていた彼らは、多忙を極めてました。スタジオレコーディングに注力する王道のSoft Rock

グループとは異なり、ライブにも精を出し、非常にファンとの距離が近かった彼らは、観

客から多くのリクエストを頂いておりました。その要望に応えようと制作されたのが今作

2nd Albumなのです。こういったファンの目線を大切にするグループは、世界的に有名に

なれなくても、当時の数少ないファンからは熱狂的に支持を受けていたのではないかと思

います。

そして気になるのが、レーベル。大手Deccaとの契約はまだ切れていないはずなのに、

イングランド北西部・Blackpoolにスタジオを置くスモール・レーベルStorm Recordsから

のリリースになっています。Deccaは、1st Albumがあまり手応えなかったので、出資の

少ないシングルで契機を終えようとの算段でしょうか。他の各レコード会社も離れていった

ようで、これは優れたソング・ライターが不在の彼らにとっては、仕方のなかったことかも

しれませんね。彼らはライヴ活動のために2ndの発表までに3年もかかってしまいましたが

それでもシングルは毎年コンスタントにリリースはしていて、オリジナルの楽曲も少なから

ずあったので、彼らなりに十分頑張っていたようです。 ъ(゚Д゚)グッジョブ!!

アルバム内容

今作は両面5曲ずつの全10曲の収録です。前述した通り、全曲ファンのリクエストなので

全てカバー・ソングになっております。前作よりさらに増してバラエティに富んだ内容に

なってます。以下、収録曲になります。

Side-1

1 「Don’t Take Away The Music」・・・St.Lewis / Perrgn / Yarian

2 「The Stylistics Medley」・・・Hugo Luigi / George David

3 「Love Is Blue」・・・Blackburn / Popp

4 「Feelings」・・・M.Albert

5 「December 63」・・・Gaudio / Parker

Side-2

1 「Let’s Dance」・・・Jim Lee

2 「Killing Me Softly」・・・Gimbel / Fox

3 「The Beatles Medley」・・・Lennon / McCartney

4 「Who Do You Think You Are」・・・Scott / Dwyer

5 「Goodbye To Love」・・・R.Carpenter

冒頭のTavaresのヒット・ソング ‎「Don’t Take Away The Music」は、Terryの透き通った

ヴォーカルと、爽やかなコーラスでSoft Rock風な仕上がりになっています。16ビートの

歯切れのよいリズムに乗った演奏も見事なアンサンブルですね。



続く「The Stylistics Medley」には思わずビックリしました。スウィート・ソウル好きの

ゆいさんにとっては思わぬ収穫。特にDerekのファルセットはなかなか聴き応えあります。

B面1曲目のChris Montezのダンス・ナンバー「Let’s Dance」は、The Beach Boys風コー

ラスでサーフィン系にアレンジ。4曲目の自身のヒット曲は、ややテンポの速い再録版です

。ラストを飾るThe Carpenters「Goodbye To Love」も、やっぱりTerryのソフトな歌声が

光ってますね。後半のハーモニーも綺麗です。

最後に

今作では、異なったジャンルも難なくこなす器用さと柔軟な感性が光ってましたね。上記視

聴曲で垣間見れる、彼らのコーラス・ワークでも明らかなように、十分にSoft Rock的な素

質は兼ね備えていたようです。もしメンバーに優れたソング・ライターがいて、しっかりと

したバンドの方向性が決まっていれば、世間の評価も違っていたかもしれません。

さぁ、明日は彼らの最終作『Makin’ It』の紹介です。では!